【三盗が少ない本当の理由】と【成功率を高めるコツ】

【三盗が少ない本当の理由】と【成功率を高めるコツ】

こんにちは。野球民族の村長です。

 

あなたのチームでは三盗ってどのくらいしてますか?

 

そりゃー成功すれば一気に得点確立が高くなるのは確かなんですが、キャッチャーに刺されるリスクも考えると気軽にできるものでもありませんよね?

 

なので今回は、

・三盗は本当にするべきなのか?

・三盗のコツ

の、大きく2つに分けて話していこうと思います!

 

三盗は難易度より「リスク」が高すぎる

なぜ三盗が難しいと思われるかといったら、みなさんご存知でしょうがキャッチャーから2塁に投げるより、3塁に投げるほうが物理的な距離が近いからです。

 

・ホームベースから2塁までの長さが約39m

なのに対し、

・ホームベースから3塁までの長さは約28m

 

実に10m以上も距離が近くなってしまうのでこれだけ見たらランナーに勝ち目はありません。

 

野球未経験者だと、3盗が少ないのは「難易度が高いから」というのが最大の理由だと思っている方も少なくないと思います。

 

しかし一番の理由は難しさではなく、リスクの高さにあります。

 

 

これは日本プロの得点確率の統計データですが、

「ノーアウト:2塁→3塁」になった時は「60%→80%」。

「1アウト:2塁→3塁」になった時は「40%→60%」ほど得点確率が増えます。

 

どちらも3塁への盗塁が成功すれば20%ほど得点確率が増えるので割といい感じに見えます。

 

 

では、失敗した時はどうなるか見てみましょう。

「ノーアウト:2塁」→「1アウト:ランナー無し」になった時は「60%→14.5%」

「1アウト:2塁」→「2アウト:ランナー無し」になった時は「40%→6%」

 

つまり、3盗しなかった時は得点確率が半分近くありますが、失敗した瞬間に得点がほぼ絶望的になるということです。

 

こうしてデータで見るとどれだけリスクが高い戦術なのか分かっていただけたかと思います。

 

ちなみに「2アウト:2塁→3塁」は成功したとしても「21%→26%」しか変わらないので三盗する意味は極めて薄いです。

 

 

 

まとめると、二盗に比べて三盗が少ないのはあまりにもリスクが高すぎるから。

ということです。

 

あとはランナー1塁に比べて2塁の状態のほうが少ないので、体感的な違いもあると思いますが…

 

ちなみにイチローは2塁への盗塁よりも、3塁への盗塁のほうが成功率が高いそうです。

その他盗塁のプロたちでも「2塁より3塁のほうが簡単」と言ってる人もいますので、やはり難易度はそこまで高くないということでしょう。

 

 

なぜ三盗は”簡単”なのか?

一見すると、10m以上もキャッチャーからの距離が短くなってしまうので圧倒的にランナーが不利に見えます。

 

しかし、条件的にはかなりランナーが有利になることもありまして、その理由を3つご紹介したいと思います。

 

 

・2塁はリードを大きくとれる

1塁の場合は常にファーストが付いてるのに対して、2塁のショートとセカンドの場合はずっと2塁で構えてるわけにもいきませんので比較的大きくリードが取れます。

 

実際にけん制をする時も真後ろに振り返ってから投げなきゃいけないのでけん制も遅くなりますし、スタートも切りやすいので単純な「物理的なきわどさ」という意味では2盗とそこまで変わりません。

実際3塁でアウトになる時でもかなりギリギリのタイミングが多いので野球グラウンドってよく出来てるな~と感心しますね。

 

 

・バッターが邪魔で投げにくい

バッターが右打ちの時限定ですが、3塁に投げるときに邪魔になってしまうので非常に投げにくいというのもあります。

 

バッターもそれはよく分かるはずなのでわざと避けずに盗塁のアシストをすると良いですが、やりすぎると守備妨害になるので注意しましょう!

 

 

・暴投は即失点につながる

キャッチャーから3塁に投げて暴投しちゃった場合は=即失点につながるので、キャッチャーの送球も慎重にならざるを得ません。

 

 

などなど、ランナー有利の要素がたくさんありますね。

 

 

特に注目すべきなのは、「2塁ランナーはリードが大きくとれる」という点です。

 

これはつまり「盗塁する時にランナーが走る距離が短い」ということなので足の速さや捕手との勝負というよりも、スライディングの技術や、いかに良いスタートが切れるか?といったピッチャーとの勝負になりがちです。

 

井端氏も「3塁への盗塁に足の速さは関係無い」と言ってるので、良いスタートさえ切れれば比較的簡単ということでしょう。

 

 

三盗のコツ

以上を踏まえた上での三盗のコツとしては、

 

「いかに良いスタートが切れるか」

 

これが一番大事なことになりますね。

 

 

そのためにランナーが出来ることとしては、「ピッチャーのクセを盗む」ことです。

 

具体的にどういうことかと言いますと、

 

・セットポジションに入ってから〇秒後に投球する

・2回ランナーのほうを振り返ったらもう牽制してこない

 

など、投手が無意識のうちにやってしまうルーティンを見破るということですね。

 

 

これさえ分かれば非常に良いスタートが切れますし、スタートが良ければ足の速さが関係ないのは先ほど言った通りなので、高確率で三盗を成功させることができます!

 

ベンチからでも観察することは出来ますので、気を抜かずによく見ておきましょう。

 

 

これは余談ですが私が中学生の頃、試合中に相手ピッチャーのクセを見破ったチームメイトがいまして、どうしたかと言いますと…

ベンチから2塁ランナーに向かって投手の癖があることを大声で叫んでしまいました(笑)

 

その瞬間グラウンドは凍り付き、しばらくしてキャッチャーがマウンドに駆け寄るとそれ以降クセは修正されてしまったのでした(笑笑)

 

 

あとはプラスアルファとして、

・バッターが右打ちの時

・ピッチャーが左投げの時

・配球的に変化球を投げそうな時

などの要素も加わってくれば更に成功率は上がってくるので、頭に入れておくと良いでしょう。

 

 

まとめ

以上、3盗についてでした。

 

まとめると、

・三盗が少ないのは難しいからではなく、リスクが高すぎるから

・ピッチャーのクセを盗んで良いスタートが切れれば逆に簡単

といった感じです。

 

 

足が遅かったとしても、それは相手もあまり警戒してこないということなので、むしろ有利になることもあるのでいけそうだと思ったら是非狙ってみて下さい!

 

とはいえ、最初に言った通りリスクが大きすぎるのが三盗の最大のデメリットですので、自信がなければいかなくてokです。

 

 

リードの取り方について知りたい方はこちらもご覧ください→正しいリードの取り方とは?【1・2・3塁の違い】