こんにちは。野球民族の村長です。
今回は
・ランナー目線でダブルスチールのコツ
・守備目線でダブルスチールの対策方法
などなど、
ダブルスチールについて話していこうと思います!
ダブルスチールとは?
まずダブルスチールの意味ですが、ランナーが2人出てる時に同時に盗塁をすることです。
具体的な状況としては、主にランナー 1塁3塁 の時と、1.2塁の時ですね。
2人同時に進塁するので成功さえすれば非常に有利になりますが、失敗した時のリスクも非常に大きい作戦です。
なぜなら、ランナー1.2塁の時でも1.3塁の時でも、アウトになるとすればより先に進んでいる方が多いからです。(2塁ランナーもしくは3塁ランナー)
つまり、だまってれば既に得点圏に居るランナーを潰してしまうことになりかねませんからね。
ダブルスチールをするメリット・デメリット
ハイリスク・ハイリターンな戦略ですが、実際にやる価値があるのかどうか?というお話です。
結論から申し上げますと、
・日ごろから練習してるなら、役に立つ時がいつか来る
・どうしても1点が欲しい場面ではやってみる価値はある
という感じかなと思います。
まず「練習してないならやっても無駄」
というのは、先ほど言ったように2人のランナーが同時にスタートしても、キャッチャーはよりホームベースに近い塁から処理しようとするので1塁ランナーなんて眼中にないんですよね。
これではただの3盗、もしくはホームスチールになってしまいます。
なので、ダブルスチールをする時はまず1塁ランナーがスタートし、キャッチャーが2塁に投げるなどしてから初めて2人目のランナーがホームベースに盗塁をするというのが一般的なダブルスチールです。
しかし、ランナーのほうが日ごろからダブルスチールの練習をしていたとしてもかなりギリギリのタイミングになるので、普段練習してないならほとんど失敗に終わるでしょう。
それどころか普段やり慣れないサインが出たらランナーが混乱してダブルアウトもありえますので、あまり練習をしていないなら基本的にはやらない方が良いです。
実際の成功例を見ても、守備側がまったく警戒してなくて対応が遅れたり、焦ってしまって悪送球をしたりといった感じのが多いので、普通の盗塁とは違って相手の隙を突くというか、ミスを誘って初めて成立する作戦と言えます。
その話に繋がりますが、
「日ごろから練習してるなら、役に立つ時がいつか来る」
については、練習してればもちろんダブルスチールの成功率を高める効果もありますが、逆に相手にダブルスチールされた時の守備でも役に立ちます。
なので、ダブルスチールをやらないとしても、練習だけはしといた方が良いということですね。
最後の「どうしても1点が欲しい場面ではやってみる価値はある」
については、1.3塁からのダブルスチールの場合は、成功すればバッターに頼ることなく1点を入れることが出来ます。
打席に立っている選手があまり打てない人だったり、1点を追う場面では非常に効果的な戦術と言えるでしょう。
ダブルスチールのコツ・やり方
それでは実際にダブルスチールをする場合のコツ・練習方法です。
まずは一番オーソドックスなやつを紹介します。
まず1塁ランナーがスタートし、キャッチャーが2塁へ投げた瞬間に3塁ランナーもホームへ向かってスタートします。
このダブルスチールを成功させるコツとしては、1塁ランナーの動きが重要になってきます。
具体的には、途中までは全力で2盗をしますが、いつものようにスライディングをするのではなくわざと挟まれるようにして下さい。
ボールを受け取った野手がそのままタッチにくるようなら3塁ランナーはホームへ生還出来ますし、すぐにホームへ投げ返したらどっちみち1塁ランナーはセーフになります。
そして、この1塁ランナーが挟まれてる間に3塁ランナーがホームスチールするというのがダブルスチールのセオリーですが、それはキャッチャーも分かってることなので2塁へ投げてこないのがほとんどですね。
そこで、どうにかして2塁へ投げさせる為のバリエーションを3つご紹介します。
キャッチャーを揺さぶってみる
「初見殺し(事前知識無しでは予測できないもの)」を仕掛けると最初の1回はまんまと釣られてくれる可能性があります。
どういったものかと言うと、普通はピッチャーが投げた瞬間に1塁ランナーが走りますが、投球後にキャッチャーからピッチャーへ投げ返す直前に1塁ランナーがスタートするというものです。
ディレイドスチールのような感じですね。
するとキャッチャーは本能的に2塁へ投げちゃうので、その隙に3塁ランナーもスタートを切るという感じです。
キャッチャーの心理としては、普段の1.3塁の状況で盗塁されたなら
・ダブルスチールをされるかも知れない
・暴投すれば3塁にランナーがいるので即失点のリスク
・しかも2塁に投げたところでアウトに出来るかどうかすら分からない
という状況なので、そもそも盗塁されても無視するというのは合理的な判断です。
しかしスタートのタイミングを遅らせることによって、
・ピッチャーに返球する前なので投げやすい体制になっている
・スタートが遅れているので、投げればタイミング的にはアウトに出来る
というメリットのほうが大きく見えてしまうので、最大のデメリットである「ダブルスチールのリスク」がおろそかになってしまいがちです。
ピッチャーを揺さぶってみる
それでも警戒心が強かったり、肩に自身がないキャッチャーで、どっちみちまったく投げるきがないときはピッチャーを揺さぶってみましょう。
具体的なタイミングは、投球後、キャッチャーからの返球をピッチャーが受け取った直後に1塁ランナーがスタートします。
2塁に投げられたらタイミング的には完全にアウトにりますが、これもわざと挟まれて3塁ランナーの生還をアシストしましょう。
キャッチャーはダブルスチールの対応も慣れてることが多いですが、ピッチャーは投球で頭がいっぱいいっぱいなので結構な確率で釣られてくれます。
野手を揺さぶってみる
ランナー1.3塁のとき、ピッチャーが3塁に牽制すると見せかけて1塁に牽制するパターンがよくありますよね?
その時、1塁ランナーがわざと飛び出して、慌てたふりをしてファーストに投げさせます。
その瞬間、1塁ランナーはベースに戻るのではなく、2塁にスタートを切って下さい。
そしてファーストが2塁に投げたタイミングで3塁ランナーもスタートするというものです。
これこそまさに初見殺しの裏技ですね。
なお、これらの状況で挟まれてる1塁ランナーは、どうしてもアウトになると思ったらラインオーバー覚悟でホームから遠ざかるように外野方向へ逃げて下さい。
そうすればそのあとの送球がちょっとでも時間がかかるようになるので、味方のランナーが有利になります。
※ちなみに2アウトの時でもタッチされるより先に3塁ランナーがホームを踏めば得点として認められます。
ダブルスチールの対策方法
最後に守備側の目線でダブルスチールの対策方法についてご紹介します。
対策1.完全に無視する
ダブルスチールは1塁ランナーに釣られて投げなければ盗塁のしようが無いです。
キャッチャーがボールを持っているのにホームへ向かってきたらただの暴走ですからね。
ただ、今回紹介したようにあの手この手を使ってホームベースからボールを離そうとしてきますが、それでも釣られないように徹底すれば少なくとも点が入ってしまうことだけは防げます。
対策2.ピッチャーカットする
1塁ランナーが盗塁した時、2塁に投げると見せかけてピッチャーに投げ返します。
もし相手がダブルスチールをする気だったなら3塁ランナーも飛び出しているはずなので、そのまま挟み込んでアウトにすることが出来ます。
ただ無視するだけよりも、ランナーを片方アウトに出来る可能性がある&点が入るリスクもほぼ無い対策なので練習しておいたほうが良いでしょう。
まとめ
以上、ダブルスチールについてでした!
書いてて思ったのは、ダブルスチールは意外とバリエーションが豊富だということですね。
全てのパターンを全ての野手が熟知していることはまず無いので、一番慣れてなさそうな人を揺さぶってみると良いでしょう。
ダブルスチールは2人同時に進塁出来るというメリットはもちろん、相手に与える精神的なダメージもかなりのものです。
「守備の乱れを誘う」「流れを変える」といった意味でも有効な作戦なので是非練習してみて下さい!