スイッチヒッターてなんかカッコイイ…
というか、左打ちの流し打ちとか見てて超キモチイイ
そんなロマン溢れる「スイッチヒッターになる意味」や「スイッチヒッターのメリット・デメリット」について、
学生時代に挑戦した経験をもとに話していこうと思います!
※ちなみにスイッチヒッターとは、右打ちも左打ちも両方出来る選手のことです!
スイッチヒッターのメリット・デメリットとは?
スイッチヒッターになろうとしてる方はほとんど右バッターの人なんじゃないかな?と思いますので、まずは「左打ちが出来るようになるメリット」を話していこうと思います。
左打ちのメリット
左打ちのメリット①:1塁までの距離が近くなる
1塁までの距離が短くなるということは、ギリギリのタイミングでアウトになるかセーフになるかの状況で有利になるということです。
実際、プロ野球では平均して0.2秒ほど左バッターのほうが速いというデータもありますので、明確な利点と言えるでしょう。
左打ちのメリット②:右ピッチャーに有利になる
ほとんどのピッチャーが右投げなので、左打ちが出来るようになると戦いやすくなります。
普段右vs右で戦っているのであまり感じないかも知れませんが、ボールが背後からきて外へ逃げるような軌道になるので、本当はバッター側が不利の状況でやってるんですよね。
左バッターになるとその点有利になりますし、ピッチャーとしても普段左バッターと戦う事が少ないので、攻め方が分からず甘い球を連発してくれることもあります。
左打ちのメリット③:自然にライト方向へ打てる
ランナーが1塁に居るときはライト方向を狙いたい所ですよね?(レフト方向は3塁までの距離が近いので進塁しにくい)
そんな状況でも右バッターなら流し打ちなどしなきゃいけませんが、左バッターならタイミングを合わせて自然にひっぱるだけでライト方向へ強い打球を飛ばすことが出来ます。
などなど、スイッチヒッターと言わずとも左バッターはそれだけで有利になることが多いと言えます。
“スイッチヒッター”のメリット
それでは左打ちに加えて、今回のタイトルでもある「スイッチヒッター」自体のメリットはどんなものがあるのか?について話していきます。
スイッチのメリット①:左ピッチャーに対応出来る
先ほどお話しした通り左バッターは基本的に有利になることが多いので、野球のレベルが上がるにつれて左バッターの割合も増えてきます。
すると先ほど言ったように左vs左は投手側が有利なので、今度は左ピッチャーの割合も増えてくることになります。
(日本人の左利きの割合が10%なのに対して、プロの左投げ投手の割合は30%を越えてくる)
といったような状況で、スイッチヒッターなら左投手が来たら右打ちに変更すれば良いだけなので常に有利な関係で戦うことが出来るというメリットがあります。
ここは普通の左バッターには出来ない事ですね。
スイッチのメリット②:パワーが無くても戦える
小中学生までは練習さえしてればセンスでなんとかなりますが、高校野球以上になってくるとどうしても遺伝的な体格の差というのが出てきてしまいます。
そこで普通の右バッターと同じ土俵で勝負すると厳しい現実が見えてきます。
その点スイッチヒッターなら長打力だけじゃなく、バットコントロールや走塁など、左バッターが有利な特性を活かして戦っていけるということですね。
実際、プロ両打者のほとんどが身長170cm台と小柄なので、スイッチヒッターを目指す理由・メリットはこれが一番大きいんじゃないかと思います。
中には首位打者やホームラン王にまでなってしまう長打力を持った選手もいるにはいますが、やはりイメージとしては「俊足巧打」が合っていますね。
といった感じで、どんどん体格が良くなってくる現代の野球人の中でどうやったら1流になれるのか?を考えた時、スイッチヒッターというのはそれだけでも差別化が出来るので強力な武器になります。
スイッチヒッターのデメリット
普通の人が右打ちだけ(もしくは左打ちだけ)を練習するのに比べて、スイッチヒッターは両方の練習をしなければいけないので単純計算で2倍の努力が必要です。
実際、右→左に転向したバッターは数多くいますが、あくまでも「転向」で、そのまま左バッターとしてやっていく選手がほとんどです。
下手したらどっちも中途半端になりかねないなのでそこはデメリットと言えるでしょう。
転向すること自体は割と簡単ですが、その後両方を実際の試合で通用するレベルまで高めていくこと、そして維持するのはかなり大変だということですね。
これは両方打てた方が良いのは確かなのに、なぜスイッチヒッターが少ないのか?を考えたらよく分かることです。
両打ちになれるまでの期間
当然、両打ちになりたいと思ったら練習もしなきゃいけませんが、そこまで時間はかからないのでご安心ください。
右投げ⇔左投げ の転向に比べて、
右打ち⇔左打ち は思ったより速く習得することが出来ます。
実際、プロに入ってから左打ちを練習し始めて大成した選手もいます。
速い人で1か月でさまになったという話もありますね。
両打ちになろうと思っていた訳じゃなくても、体のゆがみやアンバランスを矯正するために普段と逆向きで素振りをしている人も少なくないと思います。
そういった人は既にある程度かたちになっているはずなので、トスやバッティングセンターなどで実際に打つ感覚を掴めたら割とすぐに両打ちになれるでしょう。
スイッチヒッターになるための練習方法
それでは実際にスイッチヒッターになるにはどうしたらいいのか?
その練習方法をご紹介します。
と言っても元々右打ちの選手なら普段からやってる練習を左打ちでやるだけです。
足腰の使い方や、スイング軌道などの知識はこれまでやってきた右打ちで会得してるはずなので、あとはどうやって再現するかですね。
とりあえず、
・素振り
・ティーバッティング
・トスバッティング
などの基礎的なトレーニングメニューから初めて、自分のスイングを確立しましょう。
ただし、注意して欲しいことがありまして、自分で正しいスイングが出来ていると思ってても全然違う振り方をしているというのはよくある話です。
指導者が居れば教えて貰うのが簡単ですが、一人でやる場合はスマホなどで素振りを撮影して間違っている所を修正&もう一度素振りをして…
をひたすら繰り返すと良いでしょう。
そしてもう一つ注意してほしいのは、「体が開いてしまうこと」です。
↑の動画で分かり易く紹介されていたので是非ご覧ください。
動画の内容は、
①左バッターは1塁側に走らなきゃいけないので、意識なくても自然と体が開いてしまう。
②対策として、打った後3塁(サード)側に走るイメージでバットを振る
といった感じでした。
この体が自然に開いてしまう現象は、左バッターに転向するとほぼ確実に起こってしまうものです。
というかセーフティーバントや内野安打をしたいと思ってわざわざ左打ちにした人は、むしろ意識的に開いてるなんてこともあります。
しかし体が開くと
・変化球に対応できない
・ボールを見ていられる時間が短くなる
・強いスイングも出来ない
など、何もいい事がありません。
なのでこの動画で解説されてるように、打った後3塁側に走るイメージで振るということを意識してみてください。(練習時は本当にサード側へ走ってもいいくらいだとも言っていました)
このような左打ち特有の練習方法と、先ほど言った基礎的な素振りなどをしていけば比較的簡単に左打ちを習得することが出来るでしょう。
スイッチヒッターのルール
ルールは割と簡単で、どんな選手でも何回でもバッターボックスのチェンジが可能です。
ピッチャーの投球ごとに変更することも出来て、いちいち審判に申告する必要もありませんので自由にやってOKということです。
ちなみにスイッチヒッターとスイッチピッチャー(両投げ)が対戦するとこうなります…(笑)
こうなった時のルールはピッチャーが先に投げ手を決めなきゃいけないようですw
まぁスイッチピッチャーはほぼ居ないと言ってもいいのでこんな状況になること自体ありませんが(笑)
まとめ
以上、スイッチヒッターについてでした。
まとめると、
・ピッチャーに対して常に有利なマッチアップで戦える
・パワーが無くても特性を活かせば野球のレベルが高くなっても生き残れる道がある
・左打ちが出来るようになるのは思ったよりも簡単
という感じです。
ただ、先ほども言ったように右左両方とも実用レベルを維持していくには普通の人の倍努力しなきゃいけないというデメリットもあります。
左打ちに転向するための方法もご紹介しているので、どうしてもスイッチヒッターになりたいという方は、まずは左打ちにコンバージョンするつもりで専念してみると上達が早くなるかもです!→【右打ちvs左打ち】左に転向するメリットやコツ、適正判断の方法など